小野さんのガべ

友達のおじい様愛用の
ロッキングチェア。
右前のそりの部分が割れてしまい
修理に出していました。
修理で不在の間、チェアと床に
いい相棒を見つけて
あげたい気持ちが湧き
様々なガべ
(ギャッベともいう)を
見てみました。

心動くものとの出会いがないまま
数か月が過ぎたある日
以前から気になっていた
お店のサイトへアクセス。
「ガべ GABBEH」と呼ばれる絨毯。と
題された展覧会開催が目に入って来ました。

セレクトされたのは岡山にある
Gallery  ONOの小野善平さん。
在廊は初日のみ。
午後の早い時間から
仕事があり、かなり迷いました。
実際に品物を見て
小野さんからお話しを聴き
ご縁があれば好い出会いがあるかも
期待が膨らみました。

早起きし、仕事が始められる状態にして出発。
お店へ向かう間は
滞在時間1時間でどうなるかしら…
なんて考えながら出発して1時間強。
お店へ到着したのは開店2分前。
私が一番のりで、その後いらしたのが
小野さんご本人でした。


小野さんにご挨拶をし
どのようなガべか
伺いながら数枚見ました。
あらかじめ決めていたサイズを
頭に入れておいたから
サイズ、色、柄などを確認はかなり早かったはず。

丸められ、棚に納められていた1枚のガべに
目が釘付けになりました。
グラデーションで織られた
原毛の山々の中に
赤や青、緑、黄色などで
花や実をつけた樹々と
ヤギなどの動物たちがいました。


イランの遊牧民の
女性たちが織るガべには
祈りが込められているのは
以前から知っていました。
木は家族の健康と長寿。ヤギなどは財産。
肌触りは素晴らしく、そして何より美しい。
このガべを織った女性の感性が
私の心に深く入り込んできました。

迷いに迷って
「清水の舞台から飛び降りることにします」と
お伝えし、購入しました。
待つこと数日。
我が家へやってきたガべ。


初めてのものに警戒をするユキもリンも
このガべには最初から
自分の匂いをつけに行きました。


お嬢ちゃんたちも大のお気に入り。
私はこのガべを見たり、触れるたびに
幸せな気持ちになります。

ガべを織った女性には
こんなに美しいものを
作ってくれてありがとう…

このガべを日本へ持って来てくれた
小野さんにも感謝しかありません。
本物の審美眼を思っておられる
小野さんとお話しできて光栄でした。
私が購入したガべを
小野さんは「我、大地」と
名付けてくださいました。
また、いつかお会いしてガべだけでなく
音楽の話しもできれば嬉しいです。

コメント

人気の投稿