自由学園明日館 講堂(女高生の恩返し)
今日は、昔話のような話題。
題名をつけるとしたら
「女子高生の恩返し」
ある日、企画中の公演会場予約の為
希望ホールへ出向いた。
しかし、じゃんけん大会と
抽選で見事に敗北。
同日に7組の希望者がいれば
無理だな…と予想通りになり
まっ、仕方ない…と
最寄り駅で電車を待っていました。
暫くすると
目の前をセーラー服を来た
とある女子高の生徒が
大きなリュックを背負い
お腹を押さえて歩いています。
どう考えても学校へ向かうホーム側。
ふーむ…具合が悪いのに
何故、学校へ向かうんだ?
気になり、声を掛けた。
すると
月経の痛みが酷いと女子高生。
行かないといけないの?と私。
1枚だけバックに入っていた
ナチュラムーンを手渡し
すぐにこれに変えて。と
トイレ前まで付き合った。
よほど、辛かったのだろう
ポロポロと涙を流す女子高生。
電車内で話を聞くと
年々、酷さが増していると言う。
乗り掛かった舟だ
私は店頭ですぐに購入できる駅で
女子高生を待たせて
(信用させる為、自宅の鍵を人質として渡す)
ナチュラムーンを購入して手渡した。
変えたナプキンが「温かい」と女高生。
渡した袋を抱えて
またポロポロと涙を流す。
お母さんでも知らないことはある。
妹や同じように辛い思いをしている
友達がいたら、あなたが教えてあげなさい。
よく我慢したね。もう大丈夫。
学校へ行っておいで。と彼女を見送った。
その後、自宅に戻り
公演に関わる友人たちに
抽選に外れたこと。
女子高生を助けていて
報告が遅れたことを詫びた。
やり取りをしている間
気になる会場が頭に浮かぶ。
連絡してみるか…と受話器を取った。
それが以前から気になっていた
重要文化財「自由学園明日館」だ。
講堂の空き状況を教えてもらい
友人たちに日程を確認すると
なんとOKとの回答。
友人たちは「JKの恩返し」と言い
私は「女子高の生徒で明日館も女学校だ」と
少し盛り上がる。
本業の仕事を調整し
折り返し、明日館へ電話を入れ
翌日の午後
施設見学と説明を受けに出向いた。
余りにとんとん拍子で
進んでいくので自分でも驚いた。
帝国ホテルの設計も手掛けた
フランク・ロイド・ライト設計。
明日館は今年創立100周年という
節目の年だと知る。
数年前から見たいと
思っていた場所に
こんな形で行くことになるとは
想像もしていませんでした。
自然を学べ、自然を愛せ、
自然の近くにいなさい。
自然は決してあなたを裏切らない。と
フランク・ロイド・ライトが言った通り
敷地内には桜、バラなどがあり
池袋駅から徒歩5分とは思えない
静けさに包まれていました。
講堂の設計は
フランク・ロイド・ライトの
弟子、遠藤新。
講堂内です。正面が舞台。
演奏した経験を持つ友人から
気持ちの良いステージと教えてもらった。
舞台から客席の眺め
真鍮のドアノブ。
(個人的に好きなもの。笑)
池袋土産として
クルミっ子と阿闍梨餅を購入。
あの女子高生に
もう一度会えたらお礼を言おう。
あなたのお陰で
素敵な場所を確保できたよ。
ありがとう…
そんな日が来るようにと
思いを巡らせながら
2種類のお菓子をいただきました。
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