アンスネスのリサイタル



25日は東京オペラシティで
アンスネスのリサイタルを聴きに行く日。
今回でアンスネスの
演奏を聴くのは6回目。
(実は20日もアンスネスのシューマンのピアコンを聴いています)
8月にチケットを確保してから
心待ちにしていました。

仕事を休みにして
朝からゆっくり。
日向ぼっこをするユキの体が
黄金色に輝いていました。


夕方から出かける準備をして…
今回も咳対策のドロップと
今日の小腹対策は、りんごケーキと紅茶。
りんごケーキもユキと同じ黄金色…


諸々、込みそうな予感がして
ほぼ開場時間にホールへ到着。
持参したりんごケーキと紅茶で
小腹を満たし、1階の一けたの座席へ…

曲目は…

シューベルト:3つの小品 D946
シベリウス:即興曲 第5番 Op.5-5
シベリウス:3つのソナチネ 第1番 Op.67-1
シベリウス:2つのロンディーノ 第2番 Op.68-2
シベリウス:ロマンス Op.24-9

最初のシューベルトが
終わった時点で思わず唸り…
シベリウスでは物凄い!と興奮し
休憩が終わっても興奮は全く収まらず後半へ…

ドビュッシー:『版画』
ドビュッシーが終わった時点で
私はブラボーと叫ぶのを抑えるのに必死な状態…
(男性はブラボー!と言ってました)

ショパン:バラード 第2番
ショパン:夜想曲 第4番
ショパン:バラード第4番 
今まで私はショパンの
何を聴いて来たんだろうかとか
いや、ちゃんとしたショパンを
聴いていなかったのだと
完全にノックアウト…

アンコールは、
ショパン:ポロネーズ第6番「英雄」。
出だしは、水辺にいる鳥たちが、水面を蹴って
いつ飛び立つのだろうと、期待が膨らむような始まり方。
そして、飛び立ったと思った瞬間、主題が現れる。
主題が現れると、その優雅さに驚く。
本当に空に舞い上がった鳥のよう。
それとは対照的にポロネーズのリズムが明快に刻まれ
そうだ!この曲はポロネーズだったと改めて認識。
主題は出てくるたびに濃度と力強さを増し
エベレストの山頂へ
到達したかのように締めくくられた。
当然、観客も自分もボルテージは最高潮。
そのままの興奮状態では
帰路につけないであろうと
シベリウス:悲しきワルツで

観客の心をクールダウンさせる粋な計らい…

アンコールが終わっても
席から立つことができず
気が付いた時、ホール内には私だけ…
ひゃー!ホール片付けの邪魔になってる!と慌てる始末。
ホールドア担当の方に
あのー。公演の放送はいつでしょうか。とお尋ねし
丁寧に教えていただいて
放心状態の私を察して
「ありがとうございました。」と
素敵な笑顔で見送っていただきました。
ホールの方、某放送局の録画担当の方
大変失礼しました。(-_-;)

サイン会を待つ長蛇の列の横を
幽体離脱している状態で帰りました。
面白いことに、家へついてから
火が付いたように大泣き!
公演のことを思い出すと
不思議と自然に涙が出ます。
こんなこと今まで一度もありません。
(昨年のアンスネスによる弾き振りのベートーヴェン:協奏曲チクルスでは会場で号泣したけれど)

数日経って振り返ると
過去、アバド&ベルリンフィルの公演で
楽器を教える仕事はやめようと
思っていた決心を覆させられ
今回のアンスネスの演奏では
自分の中の様々な感情や
五感の天変地異が起きたかのよう…
見るもの、聴くもの
何もかもが今までと違って感じます…
そんな中、撮影した空…


一生忘れることのない
貴重な演奏を聴きました。
本当に生きていて良かった…と心底思う…って
こういうことなんだと
初めて実感したアンスネスのリサイタルでした。











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