来民澁団扇と柏木圭さん

4月下旬、行きつけの
MICHIYAさんで目に留まった団扇。
それは熊本、栗川商店の来民澁団扇。

手仕事で竹の骨組みから製作。
和紙に柿渋を塗って作られており
堅牢で防虫効果があり
歳月を経ると濃い茶色に変化し
100年は持つそうです。


困ったのは
この団扇をどう置くか…
そんなの適当でいいじゃん!とは
まったく思わない私…

探したものの良いものが見つからず
購入先のMICHIYAオーナーに相談すると
柏木圭さんに依頼してみますか?と
嬉しいご提案。

時間がかかって構いません。
ニャンズがいますので
棚の上に置けるもので…と
要望をお伝えしました。
制作を考えてみる。とオーナーを通じて
お返事をいただきました。

そして1か月半経ったある日
前触れもなくオーナーから
「扇子立て、届きました」との
連絡が入り
ワクワクしながら伺うと…
美しい和紙に包まれた中から現れたのは…


ミズメで出来た扇子立て。
棚の上に置けば、傷がつくであろうと
裏にコルクを張る心遣い…
和紙には「あゆみて こころある人や…」と小筆で書いてある。
恥ずかしながら書の世界を知らない私。
読めない自分に呆れております。

ミズメがどんな樹木なのか調べました。
落葉高木樹高は25mほどになり、材は重く堅い
国内材木の中で最も高い弾力性の特徴を生かし
梓弓を作る時に使用され
芳香があり魔除けの意味もあるそうです。
そして、来年即位される
皇太子徳仁親王のお印でもある…

ふーむ。
あまりにも…恐れ多い…。
そして、圭さんは色気のある方だな…。



早速、団扇を入れて飾ってみました。
窓からの自然光が木目の表情を
浮き上がらせてくれました。

何んとも言えない美しさ…
このミズメが暮らしていたであろう
森の中を吹き抜ける風や
水を見ている感覚になりました。

一つの木の塊から作られています。
どうやって差し込み口をくり抜いたんだか…
彫刻をされていた方は
そうではない方と違う目と脳と手を持たれている。


圭さんとご縁があれば、いつか会えるでしょう。
その時に改めてお礼が言いたいな…

そして、以前、購入したサラダボールは
実は、陶芸家の奥様のものです。
今、MICHIYAオーナーを通じて
コーヒー&ソーサーをお願いしています。
これまた、待つのが楽しみ。

毎年、暦の上で初夏が来たら
来民澁団扇と圭さんの作品をおうちに飾る…
我が家に夏の使者が仲間入りしました。

素敵だ…
ニヤニヤ…

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