新しい出会いと燈台下暗し

自宅での仕事が終わった後
ネットであることを調べていた。
目に留まったとある有機農園のサイト。

丁度、予定の無い日に
農園見学があるのがわかった。
締め切り二日前に
このサイトにたどり着いたのも
何かの「縁」と感じ、申し込むと
その晩のうちに返信が来た。
有難いことにOKだった。

前日に地図をプリントアウトし
交通手段を調べ、準備万端。

当日は台風が接近してけれど
電車もバスも時刻表通りに運行していた。
バスは弟が住むマンション前を通過。
「マンション大改修工事やってるんだね」と
弟へメールすると
「はい。そうです。何で知ってるの?」
「実は農園見学へ向かうバス移動中、マンション前を通過したから」と
やや面白いやりとりをした。

30分ほどバスに揺られて到着した停留所で
日焼けした青年と一緒に降車する。
「この人も農園見学へ行くんだ」と直感が働く。

バス停から農園まで徒歩20分。
地図を調べていた段階でわかっていたけれど

本当になぁーんにも、なぁーい!

と、大声を出しても何ら問題ない風景が広がる。
我が家から直線距離で15km未満とは思えない。


青年の背中を追いながら歩くと
道のわきには
秋の花々があちこちに咲き乱れ


そして、集落にたどり着けば
渋柿が実っていて
生垣には私の大好きな金木犀が植えられて
まさに「秋」を感じます。


そんなことを感じて一瞬、目を離した時
青年を見失っていました。
地図を取り出し進むと
多くの車が駐車している
農園を発見し、無事に到着。
可愛い子供に案内され、敷地内の研修棟へ。
その中には先に到着した青年もいました。

参加者は私を含め12名。
40分程度、有機農業について
勿論、綺麗ごとではない裏事情も聴き
納得の上で、この農園からの
野菜購入を決めました。
その後は、強めの雨が降る中
肥料や畑などを見て回り、研修棟へ戻り
生食できるヘチマとポポーをいただいた。
(美味しかったなぁー)
帰りの時間を見計らって
青年とバス停へ向かう。

道中、青年と色々な話しをしました。
青年は広島県に住んでいて
台風の影響で夜行バスが使えず
新幹線を使い、都内の友人宅に
宿泊してやって来たこと。
そして、12月で現在の会社を退職し
見学した農園で
来年2月から1年間研修生活が始まること
(研修費は無料、給料はないが、食と住の費用が掛からない)
そして、お土産にもらうはずの
有精卵を忘れてきたこと。笑。
青年は明日、広島へ帰るからいいと遠慮したが
宿泊させてくれた友達にあげるといいよ。と
私がいただいたものを青年にプレゼント。
そんなやりとりをしていると
バス停前で「乗って行きませんか?」と声がかかる。
よく見ると見学でご一緒した方でした。
すでに顔や首を4か所
蚊に刺されていたから
お言葉に甘えることに…

青年が車を降りる際
順に固い握手をし、互いに名を名乗り
再会を約束して別れました。
私はというと、なんという奇遇
車に乗せてくれた方は
ご近所にお住まいと分かり
我が家の最寄駅まで
乗せていただき帰宅しました。笑。

そして、注文し到着した野菜セット。
今回は冬瓜、ポポー、柿、青柚子、人参、コリンキー
ビーツ、茹でた落花生、伏見甘長トウガラシ、茄子
ルッコラ、いんげん、ピーマン、トカドヘチマ、南瓜。


この農園では春と秋に交流会が行われる。
その時に青年と車で送ってくれた方に
きっと再会できるはず。
その時が来るのを心待ちにしながら
野菜をいただいていこう。

さて、いつもなら名前やリンクを張りますが
今回はどこの農園かはお教えしません。
言えるのは、自分に厳しく、人に優しく
自然と共存し、哲学がある方(ご夫婦)です。
そして、あとからわかったのですが実は凄い方でした。

こんな近くに信頼できる方がいたこと
その出会いに感謝しながら
燈台下暗しとは、こういうことなのね…と
悟った一日になりました。

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