老いては子に従え


色々、忙しいのに
今もレッスンにやってくる彼女…
彼女との出会いは、たぶん幼稚園生の頃…
とても無口だったけれど
人をとてもよく見ている女の子でした。
ご両親ともに医者で
多忙だったはず…けれど
お母さんは毎週、娘の稽古に付き添い
家での練習も欠かさず
新米のヴァイオリン先生だっ
た私を信頼してくれたことは
とても、ありがたいことでした。


受験でレッスンを休んでいた頃
彼女がひょっこり
レッスン会場に現れたことが2回ありました。

1回目は中学受験。
模試試験で算数の成績が上がらず
どうしたらよいか困っていました。
算数は電化製品の使い方と同じで
手順を間違えないこと。と言った覚えがあります。

2回目は大学受験。
センター入試が終わったから報告に来た。というので
私は、頼むから合格してから来て。
こちらの心臓がもたない…。と伝えました。

その後、マンホールに落下して骨折したり
研修医中に、突然、電話がかけて来て
審美歯科から老人歯科に変えたいが
どうすればいいか。と言うので
ご両親が商売医者ではなく、医師だから
娘であるあなたが、そう考えるのは当然。
老人歯科に気持ちが移っているなら
そうすればいい。と伝えると
今の審美歯科の研修があと、2週間残っていて
居心地が悪い…と言うから
一生の仕事を選ぶんだから、そのくらい我慢せい!と言った後
希望通りの歯科医になり
結婚し、男の子の母になり
今は私の歯科の主治医です。

2か月に1回のペースで口内を見てもらうたびに
ケアをさぼると、ちゃんとバレてしまい
磨き方のアドバイスをしてもらう…
老いては子に従え…とは本当にそうだな…と
思えるようになりました。







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